スーパーロボット大戦
〜OVER THE GOD〜
第一章 異界激震編
第六話 熱き血潮の勇者
海に面した港町に巨大な空飛ぶ学校が迫り来る。
そのあまりの異常事態に動揺しないものはいるはずもなく。
防衛用の巨大な象のようなモンスターが迎撃に出撃した。
「大量に出てきたぜ」
トールはそれをワイバーンのコクピットで確認し伝える。
「それじゃ、打ち合わせどおりに私たちの力を見せ付けて」
「了解、会長」
トールはそういうとワイバーンを離陸させる。
突風が吹き荒れ、砂塵が舞い上がった。
巨大な象・・・ウンズモにのった人型の機械がワイバーンを見上げる。
より洗練されたフォルムと自由に空に浮かぶその姿が彼らにどう映ったかは分からない。
だが、間違いなく自分たちが優位だとは思えなかっただろう。
大地に降り立つワイバーンにウンズモが突撃してくる。
「やりすぎないように。力を見せればいいんだよな」
トールは声に出して確認すると意識を集中させる。
手加減して打ちのめすのは全力で倒すよりも難しい。
それがこうも力に差があるのなら。
ワイバーンはウンズモの突進を横にいなすと風の翼で空へと舞い上げる。
「そらよ」
そして、そのまま転がすように投げ飛ばす。
ウンズモの巨体はまるでボールのように回転しながら落下した。
その光景を見て兵士たちは絶望するよりも死にモノ狂いで突進を仕掛けてくる。
「よっと」
だが、ワイバーンはそれを跳躍でかわすと風の翼で空へと舞い上げる。
たった、それだけで街の防衛力はほぼ、完全に沈黙した。
「この程度の相手ならエアロウィングでも十分に武装だよな」
トールはメタルレプリカの自重すらも浮かせて高速機動させるエアロウィングに改めて感心していた。
相手に推進力さえなければそれだけでも勝負を決することが出来る。
手加減には丁度良かった。
「よっしゃ。手前ら!とっと門を開けな!!手前らと勝負をする気はない。俺たちは話し合いにきたんだ。
それでも戦うって言うのなら相手になってやるよ。ただし!」
トールが叫ぶと学校よりダンバイン、ゼファー、ヤルダバオトを飛び降りてくる。
「地図からも地理からも吹き飛ばしてやるぜ!」
ワイバーンの通信機から発せられる言葉に街の者たちは震え上がっていた。
あれほどの力を持つ者がまだ、いるのかと思うと勝負をする気もうせると言うもの。
即刻に門は開き、城の王への謁見が決まった。
「トールさん・・・あれじゃ、私たちが悪者みたいじゃないですか」
王太はトールのアドリブに対して文句を言っていた。
実際はもっと丁寧な言い回しだったのだがトールが勝手に変えたのだ。
結果的には良かったのだからとトールに反省の色は無い。
「でも、悪い印象をもたれてなければいいんですが」
「こういうのはハッタリが重要だからな」
「だけどどう見ても正義の味方には映らなかったぜ」
アデューも納得がいかないという表情でトールを睨む。
「まぁ、それはトールに任せたのがいけなかったと思うしかないさ」
「そうよねぇ」
ショウは何気に酷い事をさらりと言ってのけた。
それに一同は納得する。
「なんだよ・・・皆していじめか」
「まぁ、実際、ワイバーンにスピーカーがなければやらせませんでしたけど」
王太は失敗だったと反省しつつ呟いた。
ワイバーンには音声を外に拡散させるためのスピーカーが内蔵されている。
モビルスーツなどにも搭載されているがダンバインやゼファー、ヤルダバオトには存在していなかった。
それさえあればトールになんか誰も頼まない。
「別にいいと思うんだけどなぁ。なぁ、会長?」
「そうですね。インパクトがあってよかったんじゃないですか?」
今夜は謁見の為に色々と準備を進めているようだった。
まるで魔法使いのようなローブを身に纏っている。
「なっ」
「なっ、って言われても。それより、どうしてそんな格好してるんです?」
王太はトールをスルーして今夜に尋ねた。
「だから、インパクトを」
「オレは会長とは気が合いそうだな」
「でも、トールさんは学校に残ってくださいね」
「何で?」
「それとショウさんも、戦える人が全員で行く必要も無いでしょう。行くのは私とユーリナさん、アデュー君とフォルカさん。それと王太くん」
指名された王太は困惑気味に自分を指差した。
「代表と護衛に騎士と修羅とダイソードの使い手。豪勢な護衛だな」
トールが見送りつつ呟く。
「まぁ、街は全体的に開放されて生徒たちも街に買い物に行っている。あの国がやりあうこともないだろうし、俺たちも久しぶりにゆっくりするか」
「賛成、流石に持ち場は離れられないから保健室で眠ってくる」
トールはそういうととっとと学校へと戻っていった。
「ショウはどうするの?」
「オレはダンバインの調子でも見てるよ。チャムも街に行ってきてもいいんだぞ」
「本当!?それじゃ、行ってきます」
チャムはそういうと一足先に出かけていった生徒たちを追いかけていった。
「さてと・・・」
ショウはダンバインへと向かっていった。
海辺国ジトの城
「本当に上手くいくんですか?」
ダイソードの剣をもちながら王太が尋ねた。
いくらなんでも敵地内で取引をしようというのだからその胆力には呆れてしまう。
「大丈夫よ。それにこっちには頼もしいボディガードもいるんだし」
長身のフォルカに対して城の兵士たちは怯えていた。
ただでさえ威圧感があるのだ。すごまれては何も出来ない。
アデューもいつでも剣が抜けるように身構えている。
流石に騎士だけあって素人目には隙がなかった。
そこに一人の兵士が奇声をあげて飛び掛ってくる。
その時点で既に問題外だ。
今から襲うというのに声をあげたら気づかれるに決まっている。
アデューはその剣を受けると腹に蹴りをくらわせて吹き飛ばした。
それに続けと数人の兵士も襲い掛かるが瞬時にフォルカに秒殺される。
「流石に強いな」
王太は間近でみて改めて感心した。
普通の中学生とでは鍛え方が根本的に違う。
「お前ら、勝手なまねすんじゃねぇ!すっこんでろ!」
少し離れて機会をうかがっていた兵士たちがその声にすくんだ。
玉座にはジトの王、ジオナスが立っている。
「悪かったな。だが、あれはオレの命令じゃないんだ。信じてくれ」
玉座に座りジオナスは弁解する。
「オレは海辺国ジトの王ジオナスだ。それで用件とはなんだ?」
「私は空飛ぶ学園、九江州中学の生徒会長、千導今夜です。私たちはテルテ・ウィタスへと向かって旅をしています。
そこで私たちが持ち寄った魔法の道具と水と食料を交換してもらいたいのです」
「ほぉ・・・それだけかい?」
「・・・後は学校に帆を張る工事の委託とナマクラに使われている部品などを頂きたいのです」
ナマクラの部品はトールとショウに頼まれていたものだった。
機動兵器系統の部品でどうにかパーツを代用できないかと申し入れがあったのだ。
全く形が違うし、技術体系も違うから無意味である可能性のほうが高いが無いよりはましのはずである。
「随分とぼるじゃねぇか」
「足りないのであればまだまだ、宝は沢山ありますよ」
「そういうことじゃねぇ。オレは身にならねぇものは嫌いなんだ。水と食料はわけてやる。だが、それ以上はやれねぇ」
「でしたら、私たちが無事にテルテ・ウィタスに辿り付いた時、増援としてこの国に協力します。
みたところ北国と戦争しているようですし」
「・・・確かにあれほどの兵器にダイソードをもっているんだ。強力にちげぇねぇ。だが、そうしたら北国とは本格的に戦争になる。
あんたたちが行って戻ってくるまで無事という保障もねぇ。そんなリスクは背負えねぇな」
「・・・・・・・・」
今夜はじっとジオナスの顔をにらみつけた。
ここでひくわけには行かない。
いくら、ワイバーン、ダンバイン、ヤルダバオトのパワーといえども何時までも押させるわけにはいかない。
特にエネルギー切れが懸念されるワイバーンと部品の磨耗がきになるダンバインの連続使用は控えたほうがよかった。
先を急ぐといっても死んでしまってはどうにもならないのだ。
「・・・近くにダンジョンがある。そこに人食いモンスターが住み着いていて困ってるんだ。それをどうにかしたら考えてやろう」
その言葉に一同の表情は一気に明るくなった。
「そういう分かりやすいことを言ってくれると助かるぜ」
ダンジョンとモンスターという単語に反応してアデューは既にやる気に燃えていた。
そういう正義感は人一倍以上だ。
「わかりました。それでは今日のところは失礼させていただきます」
今夜のその言葉に一同はぞろぞろとその場を後にする。
「街の住人に危害を加えないでいてくれてありがとよ」
ジオナスは呟くように今夜たちの背中に向かって述べた。
「モンスター退治か・・・」
どれくらいの規模のモンスターかは分からないが今までの戦いから考えてこちらの戦力以上とは考えられない。
数にもよるが一機だけでも問題ないかも知れない。
「それなら、オレがやるぜ!」
アデューは意気揚々と答えた。
「確かにアデュー君のゼファーならコストを考えなくてもいいし妥当ね」
ゼファーはエネルギーは魔力、装甲も再生するのでダンバインやワイバーンに比べて格段に使用しやすい。
流石に重大なダメージを負うと壊れてしまうが。
街をゾロゾロと歩いていると一人の生徒が駆け寄ってきた。
「会長、なんか変な子供が話がしたいって」
「子供?」
その生徒の後ろからこの世界とも地球のものとも違う独特の格好をした二人組みの男女の子供が歩いてきた。
少年の方の肩にはなんか饅頭のような物体が乗っかっている。
歳は10歳ぐらいだろうか、子供特有のパワーに溢れているようだった。
「あんたがあの学校の人か」
「そうだけど・・・君は?」
「オレは馬場ラムネ。あんたたち日本人だよな。ここは何処なんだ?」
どうやら、再び異世界の漂流者らしかった。
「馬場ラムネ。職業勇者。出身は地球の日本で今はハラハラワールドでゴブーリキを倒すために冒険していたが歪みに飲み込まれてここへ来たと。
で、もう一人がそのハラハラワールドのアララ国のお姫様のミルク。でラムネと一緒に旅しててここへ・・・
おいおい、また新しい世界か。いい加減、誰か同じ世界から飛んで来いよ」
トールが報告を聞いていち早く呟いた。
「そういうな。一応、ラムネくんは俺たちと同じ日本人だし」
ショウがそうフォローするが他の異世界を経由してわざわざ、その日本人が来るのも不思議だ。
「その地球の日本ってのはどれぐらい大国なんだ?異世界に人がぽんぽん呼び出されるなんざ」
ショウに、九江州中学、それにラムネ。日本人の比率が異常に高い。
全く関係ないアデューやフォルカもいるがそれでも尋常じゃなかった。
「小さい国なんだがな。位置的に異世界と接触しやすいんじゃないか?」
ショウがそういうが確証はない。
それに議論するにもネタが足りない。
これでは論理を積み上げることもままならなかった。
「別にそんな細かいことはどうでもいいじゃんかよ」
二人の口論を聞いていたラムネが大きな声で文句を吐く。
「つってもなぁ、気になるもんは気になるの」
「それよりもここが何処なんだかさっさと説明して欲しいんだけど」
「ごめんね。こっちも君たちの登場は予想外だからちょっと混乱してて」
今夜が謝るとラムネの態度はがらっと変わった。
「そんなこっちもいきなり押しかけちゃってご迷惑じゃなければいいんですけど」
「そんなことないわよ。同じ境遇だモノ、助け合わないと」
さっきまでの生意気な顔は何処へいったのかラムネは急に大人しくなった。
「可愛い人に弱いんだから」
ミルクはそんなラムネの態度に毒を吐いた。
「でも、大丈夫だった?この世界は魔物も多いし、子供二人じゃ危険だったと思うけど」
「いえいえ、僕は仮にも勇者ですからね。モンスターなんかキングスカッシャーで千切っては投げ、千切っては投げ」
ラムネはユーリナに対しても鼻の下を伸ばしていた。
「キングスカッシャー?」
その言葉にアデューが尋ねる。
「そっ、まっ勇者の証みたいなもんだね」
「・・・それっともしかしてロボット?」
王太が尋ねるとラムネは立ち上がった。
「なんで知ってるんだ!?まさか、ゴブーリキの手先!?」
ラムネはキングスカッシャーという名前だけでその存在を言い当てられ驚いていた。
「いやいや・・・表に立ってるものみた?」
王太が尋ねるとラムネは首を横に振った。
「そこから見えるぜ」
アデューが窓を開けて外を指差す。
そこには日も暮れかかった大地の上に立つ鋼の巨人の姿があった。
「・・・ロボットだ・・・」
「それになんだかキングスカッシャーよりも大きいですね」
「凄〜い、キングスカッシャー二倍以上あるね」
ラムネたちはそこに並ぶものに驚きを隠せないでいる。
「まさか、モビルスーツとか?」
「モビルスーツじゃない。先に言っておくけどスーパーロボットでもない。あそこにあるのは色々な世界に存在してるロボットの一部さ」
「それじゃあ、あんたたちの世界にもロボットがあったのか!?」
「そういうこと。んで、あのデカイ剣があるだろ。あれがこの世界の歪みの原因を作り上げた修羅王が狙う神の剣ダイソード。
その強さは半端じゃないぜ」
何故かトールが偉そうにダイソードを自慢している。
「それじゃあ、あんたたちはその修羅王って奴と戦ってるのか!?」
ラムネが目を輝かせて尋ねた。
「成り行きな」
「一応の目的は自分たちの世界に戻ることだけど奴らは色々な世界に戦いを呼び込んでいる。断たなければ争いが続くからな」
「もちろんさ。悪い奴らはこの騎士であるアデューさまがやっつけてやるぜ」
それぞれに答えた。
「すげぇ・・・なんかかっこいいなあんたたち」
ラムネは何故だが熱くなるのを感じていた。
お互いに違う世界の人間だが世界を混乱させている奴を倒そうと団結し行動している。
その姿勢に心が動かされた。
「オレは今、モーレツに熱血してる!!」
ラムネが腕を振り上げて叫んだ。
その言葉に一同はきょとんとラムネを見ている。
「オレも一緒に戦うぜ。その修羅王とかいう奴をぶっ飛ばしてやる」
「ちょっとラムネス。ゴブーリキはどうするの?」
「決まってるじゃん。一緒に倒すんだよ。この人たちとそのほうが一石二鳥だし」
ラムネのその言葉に一同は唖然とした。
「あっそうか。なんかいっぱい守護騎士みたいなのもってるみたいだし」
ミルクもラムネのその言葉に納得している。
「えっ・・・なんか敵・・・増えたんですけど」
「まぁ、ラムネの言うとおりなら戦力にはなるんだろうしいいんじゃないか。一応、当面はテルテ・ウィタスを目指してるわけだし」
「旅は大勢のほうが楽しいって言うしな」
こうしてラムネとミルクが仲間に加わることとなった。
次の日
モンスター討伐の為にダンジョンの入り口までやってきていた。
だが、その入り口は狭くとてもじゃないがロボットを中にいれることなど出来そうも無かった。
「オーラショットで吹き飛ばすってのはどうだ?」
「いや、モンスターがどこにいるか分からない以上、それは避けるべきだろう。ほとんど弾薬も尽きてきてるしな」
「確かに・・・あれならゴッドフォースともまともにやりあえるしな」
ショウの意見に皆は賛成した。
先が見えない状況で焦ってもしょうがない。
無駄に出来る戦力など何処にも無いのだ。
「だったら潜ってみるのが一番ね」
「ってことはオレとフォルカか?」
アデューが今夜に尋ねる。
生身で戦うとなるとその二人しかいないだろう。
「別にオレも潜ってもいいぞ」
「確かにトールならあの学校の生徒よりも役に立つと思うけど・・・」
「だったら、オレも一緒に潜ってやるぜ」
そこにラムネも名乗りを上げた。
「随分と積極的ね」
「困ってる人がいるんだろ。放っておくわけにはいかないだろ。それにこれで今夜さんやユーリナさんにいいところをみせるチャンス」
「そっちが本音。まったくもぉ」
ミルクはそんなラムネにあきれ果てているようだった。
「いや、ダメだ」
そんなラムネの名乗りをショウが却下した。
「何でだよ!」
「俺たちは君と出会ったばかりなんだ。そんな直ぐに信じるわけにはいかないだろ」
「・・・もしかして疑ってるのか?」
ラムネがショウを睨みつける。
だが、ショウは軽く首を横に振った。
「そうじゃない。俺たちから見れば君はただの小学生だ。そんな君を危険な洞窟に潜らせるわけにはいかない」
「何だよ。これでも色々と危険を乗り越えてきたんだぜ」
「だからといってそれを直ぐに信用は出来ない」
「なにぃ!」
ショウとラムネのにらみ合いにトールが割って入った。
「まぁまぁ、落ち着けよ。二人とも」
「トールに言われたらおしまいね」
「チャム、茶々入れないで」
トールに言われて二人は一応、にらみ合いをやめる。
「今回は偵察だけなんだからそんなに大勢、いく必要は無いんだよ」
「だったら、オレでも」
「別に今、張り切らなくたって見せ場は後に待ってるんだぜ」
「見せ場が・・・?」
「そうさ、モンスターを無事、外におびき寄せればこっちのもの。そこでお前の登場だよ」
「おぉ!なるほど、真打は後から登場するって訳だな」
「そういうこと」
「なんだよ。分かってるじゃん。頭が青くて頭悪そうだったけどさ。見直したぜ」
「・・・そんな風に思ってたのか」
トールは少なからずショックを受けていた。
「そうかそうか。だったらとっと行ってこい。そして、オレに見せ場を」
ラムネは上機嫌で見送りモードに突入した。
「やるな、トール」
「そうそう、見直しちゃった」
「あの手のガキの扱いは慣れてるからな」
トールは小さくVサインを出した。
「それじゃ、オレとフォルカだけでいいのか?」
「待ってくれ、俺も行く」
そこに今度は王太が名乗りを上げた。
「行くって・・・お前、戦闘訓練してないんだから危ないだろ」
「だからです。このまま、オレが弱いままじゃダイソードは扱いきれない。それは大変なことじゃないですか」
ゴッドフォースに対抗するにはダイソードの力は必要不可欠だ。
それを操る王太が戦闘に慣れればそれだけ有利になるが。
「まっ、二人もいるし、いざというときにはダイソードを呼べば良いんだからな。
ここらでん実戦をもう一回、経験してくれてりゃゴッドフォースとの戦いも楽になるしな」
トールの言葉に皆は納得した。
「話は終わったか」
少し離れた位置でずっと洞窟を眺めていたフォルカが尋ねる。
「はい」
アデューと王太も洞窟に潜ろうと歩き出した。
その王太の腕をユーリナが掴んで引き止める。
「王太、気をつけて」
「大丈夫」
王太はそういうと洞窟へと潜っていった。
「とりあえず、どうするか」
彼らが戻ってくるまでずっとここで待ってるのも間抜けだ。
「私が待ってますから街にでも行ってきたらどうですか?」
「いいのか。学校のほうの防衛も相当、手薄になるだろう」
「大丈夫ですよ。それに二人にはずっと戦わせっぱなしですし、少しでも休んでもらいたいですから」
今夜の言葉にトールとショウは顔を見合わせた。
「じゃ、オレはお言葉に甘えさせてもらうぜ」
「・・・そうするかな。オレも少し息がつまってたところだし」
二人は町で休暇を取ることに決めた。
働きすぎでイザというときにばてていては意味が無い。
「ラムネス、私、お腹すいた」
二人をよそにミルクはラムネに食い物をねだっていた。
「そういや少し小腹がすいたかも」
ラムネもお腹に手を当てて呟いた。
「んじゃ、懇談会でもやるか」
そんな二人を見てトールが声をかけた。
「懇談会?」
「仲良くするために開く会合。まっ一緒に飯でも食おうぜってことだ」
「そうだな。それじゃ、一緒にいくか」
「早く行こうよぉ」
「まぁ、やることもないしオレも付き合うよ」
「わぁ〜い、パーティーだ。パーティーだ」
四人と一匹はゾロゾロと街の方へと歩いていった。
「ユーリナさんも行ってきてもいいんですよ?」
一人残ったユーリナに今夜が声をかける。
「私もここで王太を待ってます。もし、何かあったらテレパシーでたすけがくるはずですし」
今夜はその言葉に納得し二人でその場にとどまることになった。
ダンジョン内
暗闇の狭き洞窟内を先頭をアデュー、次に王太、しんがりにフォルカ。
「足元とか気をつけろよ」
アデューが慎重な足取りで進みつつ王太に注意をした。
実際に王太が一番、モタモタして先に進んでいない。
「おっ、なんか広いとこにでるぞ」
アデューがそういい、王太も続いて狭い道から視界が開けるのを感じる。
「これは・・・」
そこには巨大な湖が広がっていた。
いや、海の一部という可能性も否定できないがこう、暗くてはそういう判断も出来ない。
「こっから先に進むような道はないな」
アデューが懐中電灯であたりを照らすも先へ進めそうな道はなかった。
「それじゃ、この湖の中に・・・」
王太は少し湖から離れて見渡す。
「ん〜・・・」
アデューが近づいていくと突然、何かがせりあがり巨大な水柱が上がった。
「ひゃはははは、ようやく来たな人間ども」
それは巨大な人型の鋼・・・
「こいつ・・・まさか、ゴッドフォース!?」
数多くのロボットが存在していて確証は持てないが知っている中でこのサイズはそれぐらいだ。
「そうだ。オレはド・ライアム。ダイソードのマスター、貴様の命を貰い受ける!!」
そう叫ぶとド・ライアムはその鋭い爪を三人に向ける。
「王太をやらせるか」
アデューはミストカードを取り出すと構える。
「!リューナイト!ゼファー!!」
アデューがミストカードを掲げると赤き炎が舞い上がりゼファーが出現する。
「ちっ、ダイソード以外の奴か」
「王太、フォルカ!こいつはオレが食い止める。早く逃げろ」
ゼファーが剣を振るうがド・ライアムの硬い装甲に弾かれてしまう。
「そんな脆弱な剣でゴッドフォースであるこのオレを傷つけられるものか!」
ド・ライアムの指による突きを盾で受け止めるもそのパワーに弾き飛ばされてしまう。
「アデュー」
王太は倒れるゼファーを見て叫んだ。
「王太、立ち止まるな。ともかく、早く洞窟を抜けないと・・・」
急ぐフォルカの前にもう一つ別の巨大なものが立ち塞がる。
「私は神の盾ヨゴ・・・」
もう一つ別のゴッドフォース・・・
強力な力を持つゴッドフォースが一度に二体・・・加えてこちらの戦力はゼファーのみ。
「くそ・・・」
「王太、ダイソードは呼べないのか?」
「ダメです。ここからじゃ遠すぎて・・・近づかないと」
「ヤルダバオトも遠隔機能は無い・・・」
「ユーリナにテレパシーを送りましたから助けがくるかも知れませんけど・・・」
「ワイバーンとダンバインでは・・・この中に入れない・・・」
絶体絶命の状況に王太の心臓が凍りつくような感覚を覚えた。
「ど・・・どれだけ食う気だよ」
トールはテーブルに積まれた皿の山を見て呆然としていた。
それはショウも同じようでただ、皿の山を見上げるばかりだ。
「その体の何処にはいるんだ・・・?」
トールはその山を作り上げた人物。ミルクに視線を移した。
未だに食ってる。
「いやぁ、ミルクの大食いが激しくて今まで食事に困ってたんだけどこれからそれを考えなくてすむと思うと助かるぜ」
自分の食事を済ませたラムネは笑顔で答えた。
それは悩みが晴れた人間にだけ出来る晴れやかな笑顔だ。
「・・・食料の量。もっと増やさないととてももちそうに無いな」
「・・・あぁ」
二人は今夜にもっと食料を貰ってくるように頼むことを心に決めた。
「トールさん!ショウさん!」
そこにユーリナが突然、現れる。
その切羽詰った表情に感づき二人は一斉に立ち上がった。
「洞窟内にゴッドフォースが現れて皆が!」
その言葉の重大さに気づいて二人はすぐさまに走り出す。
そのあとをついでラムネも走り出した。
「ユーリナさん。ミルク頼みましたよぉ」
ラムネが出て行く際に言い残し、ユーリナはテーブルを見た。
そこではまだ、食事を続けているミルクの姿がある。
「えっ・・・」
「皆さんの分のお勘定、頼みますよ」
ユーリナは別の意味で途方にくれた。
「ぐわぁ!」
ド・ライアムに持ち上げられゼファーが壁にたたきつけられる。
「どうした。威勢がいいのは最初だけか!?」
「くっ・・・そぉ!!」
ゼファーが必死にド・ライアムの腕を蹴り飛ばしなんとか拘束を外れる。
「アデュー!真正面から戦おうとするな。この狭い空間なら小さいゼファーにも勝機はある」
フォルカが物陰に隠れながら叫ぶ。
出口をふさがれたフォルカに出来ることはそれぐらいだった。
「そうか!」
アデューはゼファーの足のバーニアを使って高速で移動する。
「この、ちょこまかと!」
ド・ライアムが連続で指を突き刺すがそれをゼファーはかわしていった。
「へっ、そんなノロマな攻撃にあたるかよ」
ゼファーはド・ライアムの攻撃の隙をつき内側にもぐりこんだ。
「トルネードアタック!」
ゼファーの勢いをつけた剣がド・ライアムを切り裂く。
「ぐっ!ゴッドフォースに傷をつけただと」
「ゼファーの力を甘く見すぎたな」
だが、今の一撃でゼファーの腕に相当な負荷をかけたのは間違いない。
なんとか一部を傷つけられてもこのままでは先に剣か腕がまいってしまう。
「奴を倒すには・・・これしかない!」
ゼファーは再び高速移動でド・ライアムの攻撃をかわしていく。
傷つけられ激昂したド・ライアムの攻撃はさらに単調になり攻撃はよりかわしやすくなった。
ひとつの大振りがド・ライアムの指を壁に深々と突き刺さる。
「今だ、クラッシュドーン!!」
ゼファーは剣を前に構えミストの炎を巻き上げて飛翔した。
魔力を剣に集中させた突撃。
ゼファー最強の攻撃だ。
「いけぇ!」
その一撃はド・ライアムの目に深々と突き刺さった。
「ギャアアアアアアアアアア!!」
痛覚があるのかド・ライアムは絶叫を上げて暴れまわる。
暴れまわるド・ライアムから剣を抜くとゼファーは地面へと降り立った。
「みたか!」
ド・ライアムは片目を押さえながらゼファーを凝視する。
「このぉ・・・オレの顔に傷をぉ!!!」
ド・ライアムの怒りが洞窟を激震させる。
その魔力だけでゼファーは押しつぶされそうだ。
「うわぁ!」
その波は隠れていた王太とフォルカにも襲い掛かる。
王太は薄れ行く意識の中でダイソードを見た。
心で思うならこんなにも距離は近い・・・
呼べ
声が聞こえる・・・
呼べ
それは王太の心に直接響いた
「そうか・・・心でなら・・・」
王太は心でダイソードの柄を握る。
「オレはこんなところで死ねない。俺たちを護るために戦ってくれた人たちを見捨てたまま死ねるかぁ!!」
心でなら、距離は関係ない。
稲妻が迸り、突如としてその空間にダイソードが召喚された。
「うおおおおおおおぉぉぉぉ!!」
ダイソードは瞬時に王太をコクピットに収めると人型に変形しド・ライアムに掴みかかる。
その圧倒的な力にド・ライアムはなす術も無く倒れた。
「大切な友を護りたい、その強い思いと死の淵がお前を目覚めさせた。
魔法の力を完全に操れるようになった今のお前なら私の全てを引き出せる。
今こそ一心同体だ。私を使え王太!」
ダイソードの声が王太に語りかける。
その言葉は本当だった。
王太の感覚は全てダイソードへと置き換わる。
腕も、脚も、目も、全てがダイソードと一体化している。
「いける・・・これなら護れる!!」
ダイソードがド・ライアムを勢いよく殴りつけた。
「ぐっ・・・くそぉ・・・」
「相変わらず姑息な手を使うな。それが私の怒りを買ったことを忘れたのか」
ダイソードは深い怒りをその全身に漂わせていた。
その力は今までのダイソードの比ではない。
同じゴッドフォースなのに目の前の槍が酷くちっぽけにさえ感じる。
そこに横合いからヨゴが蟹型に変形し鋏で腕を挟んできた。
ダイソードはそれをそのままふるって壁にたたきつける。
「いくら、貴様とはいえ一度に二体のゴッドフォースにかかられては勝てるまい」
ド・ライアムはいきなり元気を取り戻し立ち上がった。
「そうかな。こっちにはオレだっているんだぜ」
ダイソードの横に剣を構えてゼファーが立ち上がった。
「ふははは、まぐれでオレに傷をつけたからといって貴様如きに俺たちを倒せるものか!」
「なにぃ!!」
「しかし、ド・ライアムはともかくヨゴの防御力は強大だ。お前、一人では傷つけられないだろう」
「だったらオレがド・ライアムを!」
「無理だ。奴らはコンビネーションで攻撃してくる。個々に対応していてはやられる」
「くっ・・・」
そうなれば即席コンビでしかも力に差があるこちらが完全に不利だ。
流石に逸し報いたとはいえド・ライアムもダイソードやガ・バリュオーグと同じゴッドフォース。
基本的な強さは同じのはずだ。
「トールかショウがいれば・・・」
そうは言ってもこの洞窟内に入ってこれるはずが無い。
ダイソードが出現してもピンチは未だに存在していた。
少しでもパワーバランスが崩せれば・・・
「真打の登場だぜ!」
そこにラムネが凄い勢いで走ってきた。
その登場タイミングに満足そうだ。
「オレが来たからには好きなようにはさせないぜ」
ラムネはメダルを取り出すと肩のロボット・・・タマQにいれる。
するとタマQの目が回転し、口の中からタマゴを吐き出した。
「キングスカッシャー!!」
ラムネがタマゴを地面に投げつけると光り輝き金色の巨人が現れる。
巨人といってもゼファーと同サイズ程度。
だが、その機体もそのサイズに見合わないパワーを秘めていることが感じられた。
「とぉ!」
ラムネはキングスカッシャーに乗り込み、剣を抜く。
「これで・・・」
「パワーバランスは崩れた」
数の上ではこちらの有利へと進んだ。
「二人はド・ライアムを狙え。私はヨゴを叩く!」
「おぉ!」
ダイソードの指示に三機は一斉に飛び掛った。
「そう、上手くいかせるか」
ゼファーとキングスカッシャーの前にヨゴが立ち塞がる。
ド・ライアムはその後ろに隠れていた。
「吹き飛ばしてやる!」
キングスカッシャーは剣でヨゴに斬りかかるが光の壁に阻まれ弾き飛ばされてしまった。
「あれが盾の力だ。強度は同じでも魔法によるバリアでそれ以上の防御力を誇る」
ダイソードも近づけずにいた。
ヨゴに護られていては流石のダイソードも手出しが出来ない。
「所詮、人間がゴッドフォースに適うわけがないだろぉ!」
ド・ライアムはヨゴの後ろで威張り散らしていた。
「にゃろぉ・・・コソコソしてるくせにいばりやがって・・・頭にきたぜ!!」
キングスカッシャーが回り込もうとするがヨゴが素早く人型にかわりキングスカッシャーに殴りかかる。
「なんのっ!」
キングスカッシャーはヨゴの頭の上に飛び乗りそのまま、ド・ライアムに斬りかかろうとする。
「バカが!」
その先では槍へと姿を変えたド・ライアムが突き刺そうとその刃を向けていた。
「うげっ!」
どんなにバカでもその質量で威力があることは分かる。
槍事態がキングスカッシャーよりでかいのだ。
そんなのをくらったらひとたまりも無い。
「バカはお前だ!クラッシュドーン!」
ゼファーの爆発的な加速による突きがド・ライアムの柄に突き刺さる。
その衝撃により攻撃は不発に終わった。
「サンキュー!」
キングスカッシャーは自重を思い切りのせた斬撃を思い切りあびせかける。
だが、流石にそれだけでは大したダメージを与えられなかった。
ピンチのド・ライアムにかけよろうとするヨゴの腕をダイソードが掴む。
「連携を崩させてもらう」
そして、ヨゴを壁に叩き付けた。
「よっしゃ!これで」
「この槍ヤローは丸裸だぜ!」
キングスカッシャーが滅茶苦茶に斬りかかった。
それでも次第に装甲が削れて行く。
「ぐっ・・・調子に乗るな!」
ド・ライアムは海龍形態に変わるとその牙でキングスカッシャーに噛み付く。
「ぐわっ!反則だぞ。なんだ、その変形は!」
「ラムネス!」
ゼファーが飛翔して斬りかかるがその硬い牙は砕けない。
「このまま噛み砕いてくれる!」
ド・ライアムが力を込めようとするが突如、突風が洞窟内を包んだ。
「一気に押すぞ。見えるな王太!」
「あぁ、エーテルハンマー!!」
ダイソードの拳から魔力が迸り、空気圧がド・ライアムを叩き付ける。
それは洞窟の壁をぶち壊し外へと解き放った。
「なんだ!?」
洞窟の上空で旋回していたトールが突如として岩が吹き飛んできたのに驚いた。
そして、そこから巨大な槍と盾、それに見慣れぬ金色のロボットが飛び出してきたのだから戸惑うのも仕方ない。
「まさか・・・あれがキングスカッシャーか」
一人、洞窟に飛び込んだラムネを思い出し呟いた。
そうこうしてるうちにダイソードとゼファーも飛び出す。
「今だ!」
ダイソードは空中で身動きのとれないヨゴに対して脚の刃で斬り付ける。
そして、そのまま海中へと叩き落した。
「ぐっ・・・ダイソードめ・・・」
「もらった!」
起き上がったド・ライアムにワイバーンが斬りかかった。
チェーンダガーがド・ライアムのボディを傷つける。
「ぐっ!」
「もらったぁ!!」
続けざまにダンバインがオーラソードでド・ライアムの肩を間接から斬りおとす。
オーラの力を受けたオーラソードの威力はゴッドフォースの強度を上回っていた。
「ぐっ!バカな・・・ゴッドフォースのオレにこんなダメージを・・・」
「おごったな。その瞬間に手前の負けだ。槍!!」
風の刃を身に宿したワイバーンの突撃がド・ライアムの背中を大きくえぐり大地へとひれ伏せた。
「ぐっ・・・嘘だ・・・ダイソードどころか、人間の兵器にやられるだと・・・」
その前にゼファーとキングスカッシャーが立ち塞がる。
「・・・まさか、リューと守護騎士だと・・・バカな、聞いていないぞ・・・」
ド・ライアムは何かに気づき後ずさりを始めた。
「多勢でいたぶるのはすきじゃないが・・・お前たちを相手にそんなことは言ってられない!」
ゼファーの剣がド・ライアムの体に大きなヒビを入れる。
蓄積されたダメージが一気に身を結び始めた。
「ぐっ・・・クラスチェンジ前のリューに守護騎士だぞ・・・このオレが・・・神に作られた俺が負けるなど!」
ド・ライアムは再び立ち上がった。
もはやプライドだけで立っている。
勝負は見えていた。
「さっきはよくもやってくれたな・・・変形には変形、牙には牙だ!!」
ラムネのテンションが最高潮に上がっていく。
もはや、止められるものはいない。
「きたきたぁ!!熱血!チェンジ、サムライオン!!」
アデューはコクピット上部のレバーを思い切り倒すとキングスカッシャーの姿がかわり金色のライオンへとかわる。
「くらえぇ!!」
サムライオンは体当たりでド・ライアムのボディを貫き粉々に砕いた。
遂にゴッドフォースの撃破に成功する。
「ド・ライアム・・・人間を侮った貴様の負けだ」
ダイソードはかつての仲間の哀れな姿を見て呟いた。
「しかし・・・結局、とどめをさしただけか」
トール的にはあっさりとおわった戦いに実感がわかずにいた。
「まぁ、俺たちの攻撃もゴッドフォースに通用すると分かったんだ。それだけでもよしとしよう」
「まぁな。でも、あいつは体積的に装甲が薄そうだったからよかったが・・・厚いのがこられたら・・・」
トールがそう呟くといかにも装甲が高そうなヨゴが海の中から立ち上がる。
「って、そういやまだ、いたぁ!」
ド・ライアムの撃破にうかれてすっかり忘れていたヨゴの登場にトールは慌てている。
だが、ヨゴに動く気配がないのがわかって落ち着いた。
「まだ、戦う気か?ヨゴ」
「いや・・・わしはダイソード、確かにお前を倒しに来た。だが、かつての戦い同様、負けてしまった。
わしも武器だ。ただ、どちらが強いかそれが確かめたかっただけ。それが分かった以上、戦う気はない」
「そうか」
「しかし・・・リューに守護騎士・・・それにあの感じは聖戦士もいるのか。かつての戦いを思い出すな。
わしは敵側であったがお前たちの強さに感心していた」
「あの頃の話は止めろ」
「そうか・・・お前にとっては忌まわしい過去だったな」
ヨゴはそれだけ言うと盾へと変形する。
「わしを好きに使うが良い。お前たちの中から乗り手を選ぶが良い。その者の思うとおりに働こう」
その言葉に一同はあまりのことに静となった。
「って、ことはこれからはヨゴも使えるのか?」
「そういうことだ」
「へへ、ダンジョンもぐって伝説の力を手に入れるなんて。本当に冒険してる感じがするぜ」
王太は手にしたヨゴを天高く掲げた。
ゴッドフォースに対して完全勝利。そして、その一つの入手。
それは大躍進であった。
「一つ・・・言い忘れていた」
ヨゴが再び語りかける。
「・・・混沌の気配を感じた」
「!!!」
ダイソードが明らかに動揺する。
その動揺を感じて王太は驚いた。
ここまでの力を持つダイソードが恐れるとはなんなのだと
「・・・そうか、奴の存在だけは懸念していたが・・・」
「彼らの力が無い今、どう人間が抗うか見てみたいものだな」
ヨゴの言葉は皮肉ではなく期待が込められている。
それは感じられた。
だが、神の武器に対してここまで言わせる混沌。
それはその場にいた、者たちに言い知れぬ不安を残させることとなった。
次回予告
九江州中学はテルテ・ウィタスを目指し海を行く。
その途中、海よりも下方に存在する不思議な島を発見する。
そこで彼らは伝説の力の一つと出会うこととなる。
だが、その出会いは幸運ばかりでなく不吉を呼ぶことになった。
熱き島で繰り広げられる伝説を巡る戦いが始まる。
次回
スーパーロボット大戦〜OVER THE GOD〜
第一章 異界激震編
第七話 龍の救世主
混沌の異世界に青き稲妻が舞い降りる
インターミション
トール:つぅことでインターミションです。
ラムネ:だぁ、折角の登場だって言うのにあんまり目立ってないぞ
トール:それは何時ものことだ。それにラムネは随分と昔にみたきりだし正直、良く思いだせんのだ
ラムネ:なにぃ!だったらだすなよ
トール:そういっても異世界でネタやるってなって使えそうなのがあまりなかったからな
ラムネ:埋め合わせ!?
トール:言ってしまえば。それにリューナイトとかアレとかと似てるしあわせやすいだろ
アデュー:あれって伏せる意味あるのか。ある種もなにも俺たちの系統の元となった奴だろ
トール:でてないからアレなの
ショウ:まぁ、とにかくダイソード主軸で進んでるな
王太:その割りには全然、出番ないしダンジョンはいる理由も不十分だし
トール:結局、最初の戦闘もアデューいるから隠れてただけだしな。まぁ、それじゃいけないと立ち上がるってのに意味があるんだが・・・・
王太:そんな描写、あった?
トール:ない!だが、多分必死に思ってたよ。岩に隠れ更にフォルカに隠れて、このままじゃダメだと
王太:微妙だな。わかってるなら描けばいいのに
トール:正直、疲れた。まぁ、いいじゃないか。王太、成長話なんかも完全に盛り込んだ場合、本気でかきおわらねぇし
王太:まぁ、ラムネに比べれば全然、待遇がいいのは分かるけど
ラムネ:どういうことだ?
トール:守護騎士はほとんどキングスカッシャーのみ
ラムネ:アッサームとかゼンザインは?
トール:良く覚えてないからほとんど出番はないかと
ラムネ:おいおい、ちょっと待てよ。ただでさえ何故かココアも削られてるのに
トール:ココアはもうすぐ登場するぞ
ラムネ:って、だったら一緒に登場させればいいだろ
トール:そんなこと言われてもなぁ・・・みんな、バラバラなんだしお前もそのほうがいいかなって思ってな
ラムネ:そんな理由かよ
トール:守護騎士がバラバラだと話しに絡まないとおかしいだろ。だから
ラムネ:更にしょうも無い。凄い逃げだな
トール:まっ、ココアじゃなくてミルクがいるのは作者の趣味だがな。どちらかというとミルクのほうが好きだ。ココアが眼鏡をとっても
ラムネ:ふぅん・・・トール自信も?
トール:・・・・・・・
ラムネ:答えろ!!
トール:いやだよ、他に話は?
ショウ:それにしても最後の最後でまた、複線か?
ラムネ:って、本当に無視かよ
トール:あぁ、あれは散々、重複してる奴の一つだから。それはもう各章で
ショウ:そんなこと言っていいのか?
トール:うぅん、気になるなら第三章参照。あっち見てれば良く分かる
ラムネ:あぁ、あいつね
トール:まぁ、この話は完全に第一章から第四章までは横つながりだからな。全章とおしてバカに風呂敷がデカイはなしだし。たためるのか?
ショウ:それは頑張り次第だろ
トール:まぁな・・・とまぁ、こんなところでまた、次回だ