スーパーロボット大戦
〜OVER THE GOD〜
第二章 日本激闘編
第一話 平和の護人
日本・・・そこは数多くの超エネルギー研究所が乱立しその首都東京は東京ジュピターと呼ばれる異質なエネルギーフィールドに
覆われていた。
世界的にも・・・いや、宇宙的に見ても類を見ないほどに不可思議な場所。
そここそが日本と呼ばれる場所だった。
かつて、世界でも有数の技術を持つ先進国である。
その国に更に特殊な出来事が起こっていた。
セカンドウェーブ通過時に起きた地球発光現象。
それと同時に突如として東京ジュピター南の海に巨大な浮遊都市が現れた。
魔都と名づけられたそれは地球の技術とは異質な技術を持っていた。
そして、その都市自体を強力なバリアで包み外からの干渉を一切拒み続けている。
そんな都市が見える海近くの工場街。銅金町。
モビルスーツやパーソナルトルーパーなどの部品を製造している下請けの中小企業の集団である。
現在、地球連邦軍ティターンズとザフトとの間に戦争が勃発し大忙しとなっていた。
久しぶりの大仕事が舞い込んだと表面上では浮かれてはいるが
工場の従業員たちは戦争の始まりを憂いていた。
工場街の中にあるボロ小屋の一室で一人の少女が小さなテレビを見つめていた。
少女というよりも幼女といったほうが良い位に背は小さい。
その大きな瞳には液晶を通して映し出される映像が映っていた。
「本日、今まで沈黙を保っていた魔都で動きがありました。
突如として光が射出され銅金町方面へと飛んでいきました」
そのニュースを見て少女は立ち上がる。
そう、自分たちの街に危機が迫っている。
「アーテ!遂にこのときが来たぞ!」
白髪の老人が部屋のドアを強引に開け放ち叫んだ。
「うん!パパのディングレイの出番だね」
少女は・・・アーテ=キーリは立ち上がった。
銅金町工場街の最大の工場
そこでは一機のロボットが組み立てられていた。
全長30メートルほどの無骨なロボットだ。
モビルスーツなどの軍用ロボットに感じられる繊細さは感じられない。
むしろスーパーロボットなどに見られるような無骨さだ。
従業員の一人が備え付けの電話をとり相槌を打っている。
「了解。ディングレイ、初出撃だ。各自点検用意はいいな!!」
「うぃーっす!!」
ディングレイと呼ばれたロボットの整備をする従業員たちが一斉に返事をする。
電柱から直接バッテリーに電気が注がれていく。
動力源はバッテリー。
ザフト製のモビルスーツなどに見られる動力源だが特殊性は一切皆無である。
スーパーロボットと呼ばれるものの動力源とはいえもしない。
だが、仕方が無いのだ。
設計者・・・テマン=キーリはロボット工学の博士を持っているもののエネルギーは専門外なのだ。
そして、妙なプライドを持ち世間一般に広まっている以外のエネルギーなど一切使用したがらないのだ。
それは核融合炉にいたってもそうである。
銅金町の港
一機の巨大なロボットが上陸を開始していた。
まるで鮫のような顔を持ったその巨大ロボットはまず、手始めに体に無数にあるハッチを開き
一斉にミサイルを発射した。
ミサイルは近隣の小屋や家などを一気に破壊していく。
人々は逃げ惑いただ、その恐怖に怯えるだけだった。
街が火の海と化していく・・・
少女の瞳に住み慣れた街の変わり行く姿が映っていた。
大切な思い出が消えていく・・・
「家が・・・街が・・・焼ける」
その思いをどれだけの人がしているだろうか・・・
逃げていく人々の恐怖の表情を見て彼女は強く奥歯を噛み締めた。
「私たちの生活を・・・土足で踏みにじる。異邦者!絶対に許さないよ!」
少女は遠くに見える巨大な影に指を突き刺すと叫んだ。
そして、自分の後ろに大きくそびえる工場の中へと駆け込んでいく。
「アーテちゃん。準備は完了したよ」
「いつでもフルパワーでいけるぞ。しっかりやれよ」
「負けんなよ。あんな奴らのいいようにさせるな」
「危なくなったら逃げろよ」
従業員たちがアーテに激励の言葉をかけていく。
少女は笑顔で応えると梯子を駆け上りコックピットへと入っていた。
シートにその体をうずめる。
大き目のシートだがそれは彼女になじんでいた。
横にあるレバーを握り締め、ペダルに力を込める。
バッテリーから電気が流れ四肢のモーターを回転させる。
巨大な鋼鉄の足が浮かび上がり、その歩を進めた。
大地を揺るがせ巨体が進んでいく。
工場の壁をぶち壊しディングレイは外へと駆け出した。
鮫のようなロボットはミサイルを撃ち続け街を壊していく。
大地を赤く照らし出し鋼鉄のボディが炎の光を照り返す。
無表情な鋼鉄の顔が残虐な悪魔の笑みに見えた。
「そこまでだよ!」
アスファルトの道路が砕ける音を遮り少女の声がこだまする。
巨大な腕を突き出しディングレイが鮫のようなロボットの前に立ちはだかる。
「もう、これ以上、あんたのいいようになんかさせないぞ、シャーク壱式!」
アーテは相手の名前を勝手に決め付ける。
鮫のような・・・シャーク壱式はそんなことを気にせずミサイルをディングレイに向かって撃ち出した。
「かわして・・・」
ディングレイが回避行動をとろうとして横に動いた。
だが、かわしきれずに数発のミサイルがディングレイの肩に直撃する。
「きゃっ!」
ディングレイの巨体がよろめくも何とか耐え切り大地に立つ。
肩の装甲の一部が吹き飛んでいるが全体的にはたいしたダメージを負っていなかった。
「このぉ・・・やったなぁ!!」
ディングレイは腰に吊るしていたつるはしを手に持ち振り上げた。
それは何の変哲も無い巨大なだけのつるはしである。
「死のつるはし!」
たいそうな名前をつけてもただのつるはしだ。
それを振り上げてシャーク壱式へと走っていく。
巨体がアスファルトを蹴り上げ加速していく。
人目に見ればそれは相当な加速だ。
だが、巨体の歩幅が大きくなるのは当然であり同じロボット同士ではそれほどでもない。
シャーク壱式はつるはしの軌道を見切るとその柄を掴んだ。
「くっ・・・はなせぇ!」
ディングレイはそのまま勢いをつけてシャーク壱式を押し続けていく。
腕と足のモーターがフル稼働しディングレイにパワーを与えていく。
今にも吹き飛びそうなほどな音をたてながらディングレイはシャーク壱式を押していった。
そして、そのままシャーク壱式を海へと吹き飛ばす。
巨体が海へと放り投げられ巨大な波が街とディングレイを襲った。
水は街の瓦礫と炎を飲み込み消し去っていった、
ディングレイはその衝撃にも負けずにそのまま立っている。
「はぁはぁ・・・何処いったの?」
アーテはレーダーを見るがミノフスキー粒子が濃くて一切役に立たない。
「もぉ!ミノフスキー博士怨むよ!」
アーテは見ず知らずの偉人を罵りながらあたりをカメラで探った。
目視の映像にはシャーク壱式の影は映らない。
あれで倒せたはずは無い。
逃げたか・・・
アーテがそんなことを考えていると突然、後ろから衝撃を食らって吹き飛んだ。
「きゃぁ!」
ディングレイはよろめくが何とか立ち止まり後ろを振り向く。
背面の装甲の一部が破損しているが戦闘に支障は無い。
「くっそぉ、後ろからなんて卑怯だぞ!」
アーテは何時の間にか後ろに回りこんでいたシャーク壱式に怒鳴った。
シャーク壱式はご自慢のミサイルを再び撃ち出す。
どれほどの弾数はあるかは分からないがそう何度も食らってはディングレイの装甲がもたない。
アーテは手に持っていたつるはしを思い切り投げつけた。
ミサイルが空中で爆発し一斉に融爆する。
炎が舞い上がり、煙が充満した。
だが、そのままディングレイはそこへ向かって走り始める。
「うわぁぁぁぁぁぁ!!」
そして、何も見えない空間に向かって拳を突き出した。
金属が激しくぶつかる高い音が広がり、少し後に重く低い音が鳴り響く。
煙が晴れると目の前には仰向けに倒れるシャーク壱式の姿があった。
「このまま一気にいくよ!」
ディングレイは地面からむき出しに突き出ている鉄骨を掴むとそのまま振り上げシャーク壱式を殴りつける。
金属音が鳴り響き鉄骨が悲鳴を上げて砕け散った。
だが、シャーク壱式は表面の塗料が削れているだけでたいした損害は無い。
「ダメだ・・・武器がないと」
立ち上がろうとするシャーク壱式を前にアーテはなすすべが無かった。
武器であるつるはしはさっき投げてどうなったかは分からない。
残る武器は・・・
「アーテ、これを使うんじゃぁ!」
突然、無線から爺さんの声が聞こえる。
「パパ!」
アーテが驚きモニターを見ると突然、地下から巨大な掘削用ドリルが姿を現した。
スーパーロボットがよく使う円錐型のドリルではない。
実際に地面を掘るのに使われている円柱型のドリルだ。
ディングレイはそれを受け取るとスイッチを入れた。
高速で回転を始める金属製のプロペラ。
それは触れるものをたちまちに引き裂く脅威の威力を発揮する。
物理学が唱える衝撃・・・質量とスピードに乗っ取った力だ。
「ミキサードリル!」
アーテが叫ぶとディングレイはドリルを思い切りシャーク壱式に向かって振るった。
側面の刃がシャーク壱式の装甲を削り取っていく。
のけぞり倒れかけるシャーク壱式に追い討ちといわんばかりにディングレイはミキサードリルを突き出した。
「削れ散れぇ!」
装甲が悲鳴を上げて崩れ去っていく。
内部のメカを露出させながらその巨体は大地へと倒れこんだ。
「止めじゃぁぁぁぁ!」
テマンの叫びが聞こえると巨大なハンマーはディングレイへと飛んでくる。
ディングレイはそれを受け取ると大きく振りかぶった。
そして、ディングレイとハンマーの推進装置に火が付く。
「ハイジャーーンプ!!」
ディングレイの巨体はロケットブースターのパワーにより上空へと持ち上がっていく。
そして、シャーク壱式が小さく見えるほどに到達したところでハンマーとディングレイの方向を変える。
そう、狙うは敵機、一点集中!
「ブーストハンマー!」
ハンマーのロケットブースターによりディングレイは一気に加速していく。
そして、そのまま動けないシャーク壱式に振り下ろされた。
「プレス!」
巨大な物体が高速で突撃し強大な衝撃が大地を揺るがす。
街を炎と変えた敵は完全に砕け散り、大地は巨大なクレーターを残した。
その中央で半壊したハンマーを掴んだ鋼鉄の護人は雄雄しく立っている。
「粉砕終了!」
アーテの笑顔と共にディングレイはハンマーを上空へと持ち上げて叫んだ。
そう、勝利の掛け声を
「あれがテマンの・・・なんてことだ・・・機体もパイロットも・・・まるでなってない」
突然、上空から一機のロボットが落下してきた。
「えっ!」
アーテは驚き腕を突き出す。
その腕にロボットはドリルとなって高速回転する指を突きつけた。
衝撃がディングレイの装甲を破壊していく。
内部回路が切り刻まれ骨格が弾けとんだ。
「このぉ!」
ディングレイの内部までドリルが達するとディングレイはその腕を大きく振るう。
ロボットはそのまま投げ出され大地へと降り立った。
「テマン=キーリ博士の最高傑作ディングレイ。そして、テマンの娘、アーテだな」
ロボットから声がする。
アーテは驚き外部スピーカーをオンにした。
「そうだよ・・・でも、なんでそのことを・・・?」
何故、敵が自分の名前を知っているのだろうか?
今日が初出撃だというのに。
「もしかして・・・もう、あたしって有名人!?」
「アホか、お前は?」
「なにぃ、私は天性のアイドル性を持ってるんだよ」
「知らん。俺は井上魔光。井上道隆の息子だ」
「井上・・・もしかしてパパのライバルの!?」
「そうだ・・・そう、今ここに宣言しよう。世界征服計画の開始をな」
「そんな・・・それじゃあ、あの大きな浮遊都市は・・・?」
「あれはオレのものではない・・・が、オレがあそこに所属している」
「所属・・・どういうこと?」
「魔都と呼ばれる浮遊都市・・・俺はあいつらの元についたんだよ。それが世界征服の近道だと感じてな」
「なっ・・・そんな、パパは約束どおり自分の力だけで勝負しているのに・・・それなのに!」
「親父は関係ない。とっくに死んだ人間の約束などしるか。オレはオレのやり方をやるだけだ」
「許さない・・・そんな卑怯者は!ディングレイとこのあたし、アーテ=キーリが砕くよ!」
アーテが叫ぶと左腕が吹き飛んだディングレイはそれをものともせずに突っ走る。
だが、武器はもはや使い物にならないブーストハンマーのみ。
それでも負けるわけには行かない。
目の前の敵は平気で町を焼くような連中なのだ。
ここで倒れては世界にどれほどの災厄をもたらすか分かったものではない。
「来るか・・・そうだ、来い!」
魔光と魔光の操る世界征服ロボギレイG7が爪のドリルを突き出す。
ディングレイはハンマーを振り下ろすがギレイG7はそれを紙一重でかわしドリルを突き出した。
肩の装甲が根こそぎ削られていく。
だが、大した損傷ではない。
ディングレイは中身に比べて圧倒的に装甲が厚いのだ。
その程度の攻撃で屈するほどにやわではない。
「くらえぇ!」
そして、そんな装甲は質量兵器ともなりえる。
高速で繰り出された右足の蹴りがギレイG7の足の関節を捻じ曲げた。
「くっ大したパワーだな」
「それがディングレイのいいところだよ!」
ディングレイは裏拳をかます。
だが、ギレイG7はスウェイバックでそれをかわすと左手のドリルでコックピットを攻撃した。
しかし、火花が散るだけで一向に装甲は削れない。
「ディングレイは私を護ってくれる・・・そして、街を護るんだ!」
ディングレイはドリルをものともせずに前進した。
無理な方向から負荷がかかりドリルは弾き飛ばされる。
「くっ!」
「くらえっ!」
ディングレイはそのまま、タックルでギレイG7を吹き飛ばした。
「やるな・・・だが、これでどうだ」
ギレイG7は腰のミサイルランチャーからミサイルを一斉に発射する。
「くっ」
ディングレイはかわすのを無理だと判断すると腕を交差させてコックピットを護る。
ミサイルは全て直撃し爆発の衝撃がディングレイを吹き飛ばした。
「きゃあぁぁぁ!」
ディングレイの腕は吹き飛び、大地に投げ出される。
ディングレイ自身も体の装甲とパーツを破壊されながらも大地に倒れていた。
「終わりだな・・・自分の無力さを思い知りそして、死ね!」
ギレイG7がドリルクローをディングレイのコックピット目掛けて振り下ろす。
いくら、頑強な装甲だろうとも先ほどからの攻撃によりそのダメージは蓄積されている。
この一撃に耐えられる保証は無い・・・
アーテは自分の死をイメージし瞳を閉じた。
誰か・・・助けて・・・
それは逃げ惑う人々と同じ気持ちだった。
その願いに彼女は立ち上がったのだ・・・
だが、相手はそれ以上だった・・・
そして、自分もただの少女なのだと痛感しながら刹那の時を迎える。
だが・・・その健気な想いに応える者たちがいる。
人はそのものたちをヒーローと呼ぶ・・・
そして、この戦乱を迎えし地球に現れしヒーロー。
鋼鉄の巨体を駆り、無垢なる命が散らされるこの世界に颯爽と現れるもの・・・
世界を護る最後の砦、スーパーロボット・・・
そう・・・それは・・・
「ロケットパーンチ!」
高速で飛来する巨大な弾丸がギレイG7の腕を貫いた。
腕は完全に粉砕され吹き飛ばされる。
「!?」
たった、一撃・・・ロボットの腕を簡単に打ち砕くその威力に魔光は目を見張った。
そして、その射出された方向へと視線を向ける。
そこには巨大な黒い魔神の姿があった。
天空より降り立つ腕を元へと戻し雄雄しく立つその姿・・・
実際にはディングレイたちよりも小さなそのロボットだがその威圧感は完全に圧倒している。
「やいやい、手前。街をこんなに滅茶苦茶にした挙句にそれ以上、そのロボットを痛めつけるようなことは
この兜甲児とマジンガーZが許さねぇぞ!」
廃墟の町に少年の声が響き渡る。
この日本にその声を知らぬものはいるだろうか・・?
この日本に最初に現れた混沌の時代の勇者スーパーロボットの一体。
鉄の城と称されるその雄姿がそこにあった。
「マジンガーZ・・・大物の出現だな」
魔光はそんな圧倒的な存在を前にも冷静にいた。
その目はまるでそれを待ちわびていたかのようだ。
「手前、何処の所属だ?」
甲児が警戒し尋ねた。
ギレイG7・・・初めてみるロボットだ。
系統的には彼が戦ってきた機械獣や戦闘獣に似ているがそのはずはない。
それらのロボットは一年前に甲児とその仲間が叩き潰したのだから。
だが、懸念が無いといえばウソになる。
「オレの名は井上魔光。魔都とお前たちに呼ばれるところに所属している」
「魔都だと!」
「そうだ、たかだか地下で眠っていた軍団を倒した程度で勝てると思うな!」
魔光は大見得を切るとギレイG7がマジンガーZへと向かっていく。
「へっ、言ってくれるじゃねぇか。なら、見せてやるよ。マジンガーZの力をなぁ!」
マジンガーZはそのまま真正面からギレイG7に立ち向かう。
そして、超合金ニューZの拳をギレイG7の顔面に叩き込んだ。
顔は完全につぶれそのまま吹き飛ばされていく。
刹那の見切り、装甲の硬さ、経験の差・・・どれをとっても魔光に勝ち目は無い。
「くっ・・・」
「これでもまだ、やる気かよ。大人しく投降するんだな」
甲児はわざわざ、命を奪うまでもないと言った。
だが、魔光はその姿を見て笑みを浮かべる。
「この力・・・そうだ。お前らなら・・・」
「どうした?」
「投降をするわけがないだろ・・・次の勝負の時を楽しみにしてるよ。マジンガーZ。そして、ディングレイ!」
ギレイG7は背中のブースターを作動させるとそのまま、魔都へと向かって飛んでいった。
「くそっ!逃がすか!」
甲児はそのあとを追おうとマジンガーZのジェットスクランダーを起動させる。
「甲児くん、深追いはするな。魔都はその全貌を把握できていない。迂闊に攻め込めば数で責められるぞ」
突然、マジンガーに通信が入る。
モニターには長髪の青年の顔が写っていた。
「分かったよ、凱。それにしても酷いもんだな」
甲児はマジンガーZから見渡す町を見て呟いた。
建物は崩れ、道路は壊れ、木々は焼け落ちていた。
ここに住むものは住む場所を失い。多くの命が犠牲となっただろう。
「おっと、そうだ」
甲児は倒れているディングレイを見つけるとそこへと駆け寄った。
「おい、大丈夫か?」
甲児はマジンガーを降りてコックピットの前に立った。
ここまで来て開け方が分からない。
連邦軍とは違うロックがかかっていて開けられないのだ。
見た目にもこれが軍用とは思えなかったが。
甲児が何回目か声をかけると突然、ロックが開放された。
甲児は少し離れ見守っている。
そして、ハッチからアーテが出てきた。
「なっ、こんな小さな女の子が乗ってたのか」
甲児は現れたアーテに驚いている。
「私みたいなのがパイロットじゃ可笑しいですか?」
「いや・・・別に可笑しくはないんだけどよ。あの戦い方を見てたらどんなごつい奴が乗ってるのかって思ってて」
甲児は素直に感想を述べた。
こんな小さくてかわいい少女があんな肉薄してぶつけ合う戦い方をするとは思えない。
活発そうな外見だがそれでもロボットに乗って戦うとは。
「酷いですね・・・兜甲児さん、助けてくれてありがとうございます」
アーテは素直にお礼を述べてお辞儀をした。
彼女は心から感謝しているようだった。
「礼なんていらねぇよ。当然のことをしたまでさ」
「うわぁ・・・流石は甲児さん。想像してた通りすばらしい人です」
「そ・・・そうか?」
甲児は素直に褒められて照れている。
子供だが可愛い女の子に褒められて悪い気はしないのだろう。
「えぇ、私。凄い大ファンなんです。サインください」
アーテは素直な気持ちをそのままぶつけた。
「後は賭けるだけか・・・アーテ、ディングレイ・・・この戦いに何処まで通用するか・・・」
次回予告
突如として街に現れる巨大な怪物!?
ディングレイが再び立ち上がり、鋼鉄の孤狼が目覚める。
そして、超闘士の血を継ぐものが現れる。
ゾンダーとは何か?光る緑の少年とは!?鋼のライオンが空を駆け
最強のサイボーグが遂に登場する。
そして・・・
次回
スーパーロボット大戦 Over the God
第二章 日本激闘編
第二話 勇者王誕生
地球を護る為、そびえたてディングレイ!