スーパーロボット大戦

〜OVER THE GOD〜

第二章        日本激闘編

第二話 勇者王誕生

 

工場では現在、ディングレイの修理が大急ぎで行われていた。

鋼鉄の巨人のパーツがばらされ次々に付け替えられていく。

その作業は職人の技にも見えるほどに卓越し流れるように行われていった。

その作業をアーテは眺めていた。

そして、あの後のことを思い出す。

 

昨日

魔都からの突然の攻撃を退けたアーテはマジンガーZのパイロット兜甲児に助けられた。

そこまでは良かったが地球連邦軍の人に尋問を受ける羽目になってしまった。

明らかに戦力の不法所持である。

だが、過去の前例や街を護り敵の機動兵器を撃破した功績から何とか罪は免れた。

だが、それで何もかもが許されるわけではない。

連邦軍基地への出頭が言い渡されたのだ。

ディングレイの性能検査やアーテの適性検査が行われ連邦軍に編入されるらしい。

 

「はぁ・・・軍隊なんかに入る気なんてないよぉ」

アーテはそのことで随分と悩んでいた。

軍隊といえば堅苦しいイメージしかない。

一年前の大侵略戦争の時、連邦軍は一年戦争からさほど性能が向上していなかったモビルスーツにより

劣勢を強いられ最終的にスーパーロボットに頼りっぱなしだった。

一部のロボットは連邦軍が開発したらしいがそれでも無能なイメージしかわかない。

それに現在はザフトと戦争に突入している。

いつかは来るであろうモビルスーツとの戦闘・・・

それを考えるとアーテの気持ちは更に憂鬱になっていく。

モビルスーツは人が乗っている・・・それを倒すことは人殺しも同じだ。

昨日は勢いで魔光の乗るギレイG7と戦ったが改めて考えるとアーテは乗り気がしなかった。

「私は街の平和が護れれば良いんだけどな」

アーテがそんなことを呟いていると一人の従業員が走ってきた。

どうやら、迎えが来たらしい。

 

地球連邦軍極東支部

「岡長官、今日一機のスーパーロボットが来るらしいですね」

剣鉄也が極東支部の長官に話しかけた。

剣鉄也はかつての大侵略戦争でミケーネ帝国を滅ぼしたグレートマジンガーのパイロットだ。

そして、岡長官は大侵略戦争の時にいち早くスーパーロボットの有用性を見抜きその支援を続けたものでもある。

その娘がそのスーパーロボットの一つボルテスVのパイロットとしても有名だ。

「どれほどの性能があるかは分からないが甲児くんは絶賛していたよ」

「あの甲児くんが絶賛するとは・・・中々、見所があるかも知れませんね」

鉄也はかつて共にミケーネ帝国、そしてベガ星連合軍と戦った甲児を信頼していた。

義兄弟の絆を誓った中であり生死を共にした戦友でもある。

その彼が絶賛するほどの機体・・・それは戦力となる。

「人々は大侵略戦争、そしてイージス計画が成功し浮かれすぎていますからね。ザフト・・・そして、

ザンスカール帝国どちらも地球人類同士で戦うという愚かなことをし続けている」

鉄也は厳しい言動で現在行われている戦争を批判していた。

戦争自体も鉄也は反対だがそれ以上にまだ、地球は侵略者からの魔の手を逃れたわけではないのだ。

「そうだ・・・インベーダー、東京ジュピターと言った大きな問題を地球内に残しつつも奴らは争いを続けている。

更に・・・」

「ゾンダーにガルファですね」

そこに一人の青年がやってきた。

かつての戦いでマジンガーたちと共に戦ったグレンダイザーのパイロット、宇門大介ことデューク=フリードである。

「おぉ、大介くん。戻ってきていたか」

「えぇ、何とかオーストラリアのインベーダーを撃退しましたが被害は大きかったです」

現在、スーパーロボットたちはその力を使い世界各地のインベーダーの掃討戦に参加している。

彼らは一切、ザフトやザンスカールとの戦争には参加していなかった。

スーパーロボットの力は人同士の争いに使うべきではないと考えているからだ。

彼らも戦乱が広がることはよくないとは思っているがそれ以上に相手にしなければならないものがいる。

「獣戦機隊が少し損傷したのでトリントン基地で修理を受けています。幸い大きな損傷の無かった僕の

グレンダイザーは一足先に戻ってきましたが」

「そうか・・・すまないな。かつて早乙女博士の作った真ドラゴンの行方さえ分かれば何とかなるのだが・・・」

「仕方ないですよ。真ドラゴンの足取りはタワーが追っているのでしょう。彼らならいずれその足取りを掴んでくれます」

鉄也は力強く言った。

どうやら、そのタワーのことを信頼しているらしい。

「そういえば新しいスーパーロボットの他に何機か新型機が来るんですよね」

大介の問いに岡長官は頷く。

「そうだ。SRX計画とATX計画の機体が送られてくる」

「ほぉ、連邦の対エアロゲイター用の機体がここに回されてくるとは。連邦のお偉いさんはようやく、

戦争なんてしている場合じゃないと気づいたか」

「いや、一機はDCを通じて送られてきた機体だ。もう一機は厄介払いと言った所か」

「厄介払い?」

「いや・・・忘れてくれ・・・とにかく優秀な機体であることには変わりは無い」

岡長官の表情を見て何かを察し二人は黙った。

 

アーテは連邦軍の輸送機に乗っていた。

銅金町から連邦軍極東支部はかなりの距離がある。

アーテは暇を持て余し窓から見える風景を見下ろしていた。

街は何処も壊れ焼けていた。

人々の営みは見えるがそれでも損傷は激しい。

インベーダー襲来から始まり大侵略戦争をも超えてきたのだ。

これぐらいの傷は仕方ない。

だから、そんなものも気にせずに営みを続けている人は凄いと思う。

そんな彼らだからアーテは護りたいのだ。街を・・・人を・・・

アーテはそんなことを思いそして、視線を再び船内に戻した。

この船に乗っているのは運転手とアーテともう一人・・・連邦軍のパイロットらしい。

髪の先端に金のメッシュを入れた青年だ。

クールそうな外見で見た目も中々にいけている。

一人でこうしていても仕方ないと思いアーテはその人に話しかけることにした。

「こんにちは。連邦軍の人ですか?」

アーテが話しかけるとその軍人は振り向いた。

その表情はムスッとしている。

「そうだが」

「私はアーテ=キーリ。街でロボットの平和を護ったら連れてこられたんだ」

「そうか・・・オレはキョウスケ=ナンブ少尉だ。テストパイロットとして極東支部に配属された」

「ふぅん、キョウスケさんって言うんだ。私のロボット、ディングレイって言うんだ。

頑丈さが自慢なんだよ」

「ほぅ、奇遇だな。オレのアルトアイゼンも装甲と火力がとりえの機体だ」

「へぇ、なんだか気があいそうだね」

「かもしれんな」

アーテの無邪気な笑顔にキョウスケの表情は少し和んでいた。

別に怒っていたわけではないだろう。元来、そういう表情なのだろう。

「連邦軍極東支部って何があるところなのかな?」

「資料によれば多数のスーパーロボットが所属しているらしいが」

「えっ!本当!?」

アーテは目を見開いて驚いている。

自分が尊敬するスーパーロボットが所属している・・・

つまり、共に戦えるということだ・・・

なんということだろうか・・・

アーテは感激のあまりに光悦とした笑みを浮かべている。

そんな折、突如として警報機が作動した。

「なっ!何!?」

アーテは突然の警報に驚きの声を上げる。

すると次に衝撃が彼らを襲った。

「くっ攻撃を受けた・・・墜落するぞ!」

「墜落!?えぇ!!」

「格納庫へ走れ!機体に乗り込むんだ!」

キョウスケは叫びアーテを格納庫へと促す。

アーテは頷くと走り出した。

 

ディングレイとアルトアイゼンは格納庫のハッチをこじ開け外へと飛び出した。

そして、無事に二体はアスファルトの地面に着陸した。

「くぅ・・・輸送機は!?」

「墜落した。どうやら学校に落ちたらしい」

キョウスケは煙を上げ校舎に衝突している輸送機を見つめ呟いた。

 

「ブリット君、ブリット君、何処に行ったの!?」

高校の生徒クスハ=ミズハは煙が吹き上がる中、自分の恋人を探し続けていた。

突如として輸送機が衝突し学校内は混乱の渦となった。

クスハとブリットは丁度、衝突した輸送機の近くの歩いていた。

不運な事故だ・・・だが、クスハは諦めなかった。

自分の恋人、ブリットは生きているはずだとあたりを見回している。

その時、何かを感じ輸送機のほうへと歩いていった。

輸送機の格納庫から一機のロボットが顔を出している。

その姿を見た瞬間、クスハは何かにひかれそのロボットへと歩いていった。

 

ディングレイとアルトアイゼンは謎の巨大ロボットと戦っていた。

馬の顔をして腕には荷電粒子砲と冷凍光線を装備していた。

「該当機種無し・・・何なんだあれは・・・?」

アルトアイゼンは左腕に装備した三連マシンキャノンを撃つが敵の表面で弾き返されてしまう。

「バリアが付いてる!」

「らしいな・・・ならば・・!」

キョウスケはそう呟くとアルトアイゼンのバーニアを噴射する。

だが、敵が荷電粒子砲をアルトアイゼンに向けて発射した。

アルトアイゼンはそれを恐れず立ち向かう。

荷電粒子のビームがアルトアイゼンに激突するが表面でビームが四散し無力化された。

「その程度のビームはきかんな」

そして、隙を作った敵目掛けてアルトアイゼンは右腕を構える。

「どんな、装甲だろうと打ち貫くのみ」

アルトアイゼンの右腕がバリアに接触する。

それと同時にアルトアイゼンの右腕に装備されたリボルビングステークが火を吹いた。

ステークはバリアを貫き無力化する。

それと同時に既にアルトアイゼンは次の攻撃に移っていた。

両肩に装備されたスクウェアクレイモアの射出口を開く。

「一発一発がチタン製の特注品だ。受け取れ!」

スクウェアクレイモアが火を吹き散弾が敵目掛けて飛び散った。

弾丸は敵の装甲を削り取り四散させていく。

相当なダメージのはずだ・・・

だが、敵は見る見るうちに再生していった。

「なに・・・!」

その光景に驚きアルトアイゼンの動きが鈍る。

それを目掛けて敵は冷凍光線を放つ。

「危ない!」

間一髪のところでディングレイが間に入り防御する。

ディングレイの右腕は凍結されるが全体的な損傷は見受けられない。

「間一髪・・・ですね」

「すまない。助かった」

二人はそういうと一旦、敵から距離をとった。

あいつを倒すには一気に止めを刺すしかない・・・

だが、それほどまでの大火器を二機共に持っていなかった。

 

「長官、現在ゾンダーは連邦軍極東支部所属のアルトアイゼンと先日報告されたディングレイと交戦中です」

スワンが大河に報告する。

「あの輸送機が狙われるとは・・・奴らが狙っていたとは考えにくいが・・それでグルンガスト弐式は無事なのか?」

「良く分からないがあの機体が簡単に壊れるとも思えん・・・だが、パイロットがいない今じゃ戦力にはならのぉ」

「ふむ・・・凱は?」

「現場に向かっておる」

 

金色のアーマーに身を包んだ青年がアスファルトの上を走っていた。

その速度は圧倒的で常人をはるかに超えている。

「目標・・・見えたぜ!」

「凱、付近で数名の市民が逃げ遅れておる」

「分かったぜ。父さん!」

 

少年と少女が走っていた。

小学生低学年ぐらいの二人は暴れまわる巨大なロボットの攻撃が逃れるように走る。

「はぁはぁ・・護くん。私・・・もう走れ・・・」

「ダメだよ。華ちゃん。早く逃げないとあの化け物が・・・」

少年・・・護は華の手をとり走り始めた。

だが、ビルの一つが崩れ破片が二人目掛けて落ちてくる。

「あぁ!!」

二人は絶体絶命のピンチに陥る。

そこに金色の光が駆け抜ける。

サイボーグガイは二人を抱えると破片から逃れた。

「大丈夫か?」

凱は二人を放すと話しかける。

「うわっはぁ!おじさんかっこいい」

「おいおい、おじさんはやめてくれよ。これでもまだ、二十歳なんだぜ」

「あ・・・ありがとうございます」

凱の姿を見て二人はお辞儀をして御礼を言った。

「とにかく、ここから離れよう」

凱は二人を再び抱えると走り始めた。

 

「このぉ!」

ディングレイは飛び上がり敵・・・ゾンダーEI−02に蹴りを食らわせる。

だが、バリアがそれを阻みディングレイはそのまま飛んで離れた。

「ダメだ・・・ディングレイの攻撃じゃあのバリアも破れないよ・・・」

アーテは相手の鉄壁の護りに悩まされていた。

それにバリアを貫いたところであいてを一撃で倒せるほどの力は無い。

「とにかく増援が来るまで持ちこたえるしかないな」

キョウスケはビルの陰に隠れながらスプリットミサイルを放った。

ミサイルはバリアーに阻まれその衝撃を通さない。

「くっ!せめて、ブーストハンマーがあれば・・・」

ディングレイ最強装備のブーストハンマーは現在、ここにはない。

予備もあったがそれを持ってきていないのだ。

それが仇となっている。

 

「アイソリッドレーザー!」

突如、光線がEI−02にぶつかった。

その射出場所を見て二人は驚いた。

そこにはかつて、大侵略戦争のさいに連邦軍製のスーパーロボットとして活躍したグルンガストの姿があった。

だが、細部の形状などは違っている。

「あれは・・・グルンガスト弐式・・誰が乗っている?」

キョウスケがグルンガスト弐式に通信を入れた。

するとモニターに一人の少女の姿が映し出される。

キョウスケはその少女に見覚えが無かった。

あんなパイロットは登録されていない。

「あ・・えぇと。私はクスハ=ミズハって言います」

「民間人が乗っているのか・・・!?」

「す・・・すみません。でも、じっとしてられなかったんです。自分の街が壊されてるのにただ見てるだけなんて・・」

クスハが申し訳なさそうな顔でそういった。

「えらい!えらいよ!そうだよ。その心があれば誰だって戦えるんだ!」

突然、通信にアーテが割り込んできた。

「こ・・子供。子供が乗ってるんですか?」

「私は子供じゃない!」

「色々と事情がある・・・それが動かせるなら問題ない。援護を頼む。これ以上あいつを進ませないためにな」

キョウスケはそういうと再びEI−02に向かっていく。

 

「大変です!ギャレオンが突然、起動しました」

「なんじゃと!この二年ずっと沈黙を保っていた奴が・・・」

「隔壁をぶち破って外に出ようとしています」

「仕方ない。ギャレオンを外へと出してやれ」

長官がそう命令を下すと一機のメカライオンが外へと飛び出した。

 

「凱、ギャレオンがそちらに向かっておる」

「なんだって・・・ならば!」

凱は二人を安全な場所に移すとEI−02へと向かっていった。

目の前ではディングレイ、アルトアイゼン、グルンガスト弐式が必死にゾンダーと戦っている。

だが、あの三機では分が悪いとしか言いようが無かった。

ゾンダーには・・・

 

「マキシ・ブラスター!」

グルンガスト弐式の胸部から強力なビームが発せられた。

そのビームはゾンダーのバリアを打ち破りEI−02の装甲を溶かしていく。

だが、まだ止めには遠い。

「今だ!死のつるはし!」

追い討ちをかけるようにディングレイがつるはしでEI−02に殴りかかった。

つるはしがEI−02の装甲にめり込む。

だが、次の瞬間、つるはしがEI−02のボディと同化していく。

「うわぁ!」

アーテは驚きディングレイはつるはしを放して後ろにとんだ。

するとつるはしはそのままEI−02に飲み込まれていく。

「どうやら、金属と同化できるらしいな・・・」

キョウスケはそれを見てリボルビングステークをやめる。

こんな物で向かっていったらアルトアイゼンごと飲み込みかれない。

「ここはオレに任せろぉ!」

突然、通信が三機に向かって入った。

熱血に叫ぶその声に三人は驚く。

そして、次に一人の青年がそのままEI−02に向かって行き更に驚いた。

「ギャレオーーン!」

凱が叫び腕に付いたGストーンを輝かせる。

するとメカライオンギャレオンが飛来し大きく口を開いた。

「フュージョン!」

凱はその口に飛び込むとギャレオンは変形し人型へと変わる。

「ガイガー!」

白いロボットはそのままEI−02に向かっていった。

「ガイガークロー!」

ガイガーは爪でEI−02に殴りかかるがバリアーに阻まれてしまう。

「くっ・・・このままじゃ・・・」

早速、攻撃がきかなくて凱は焦っていた。

 

「長官、凱からファイナルフュージョン要請シグナルが出ています!」

命がそれを受け叫んだ。

「うむ・・・現状でのファイナルフュージョンの成功確立は・・?」

「1%をきっておる」

「確立を勇気で補うのが勇者だ!ファイナルフュージョン承認!」

大河は指を指して叫んだ。

「ファイナルフュージョンプログラムドラーイブ!!」

命は大きく手を振り上げ思い切り目の前のパネルを叩き壊す。

 

「よっしゃぁ!!」

ガイガーが飛び上がると腰から電磁竜巻を発生させる。

「ファイナルフュージョン!」

凱が叫ぶと電磁竜巻にライナーガオー、ドリルガオー、ステルスガオーが飛び込んだ。

そして、ドリルが足にライナーが手にステルスが翼に装着される。

そして、ガイガーの頭部に兜が装着され額にGストーンが輝いた。

「ガオッ!ガイッ!ガー!!」

アスファルトの大地に鉄の巨神が舞い降りる。

それはこの世界に平和をもたらすためにもたらされた新たなるスーパーロボット。

そうその名は勇者王ガオガイガー!

 

「す・・・すごい・・・合体した」

アーテはその姿を見て呆然としている。

ディングレイよりも少し大きい程度だがその威圧感はその非ではなかった。

「あんなスーパーロボットがいるなんて・・・」

クスハも始めて見る正真正銘のスーパーロボットに驚きが隠せないでいる。

「ふっ・・・おいしいところ、全て持っていかれたな」

キョウスケはこの戦いの勝利を確信していた。

 

遂にガオガイガーとゾンダーの戦いが始まる。

その様子を上空より虫型の偵察機が監視していた・・・

勇者王の力を確かめるかのように・・・

 

「ブロウクンマグナム!」

ガオガイガーは右腕を上げると腕から赤い光がほとばしり高速回転を始める。

そして、ガオガイガーは右腕を打ち出した。

赤い弾丸とかした腕は真っ直ぐEI−02へと向かって行きゾンダーバリアと衝突した。

光がほとばしりエネルギーとエネルギーがぶつかり合った。

EI−02は必死の持ちこたえるが遂にはバリアーが打ち破られる。

ブロウクンマグナムは戻っていきガオガイガーはそのままEI−02へと向かっていった。

「ドリルニー!」

ガオガイガーは膝に付いたドリルを回転させるとそのまま膝蹴りを食らわそうとする。

「ダメだよ!それじゃあ・・・!」

アーテがそれを止めようと叫び声を上げた。

先ほど融合されかけたばかりだ。

このままではガオガイガーがゾンダーに飲み込まれてしまう。

しかし・・・アーテの予想とは違いガオガイガーはそのままゾンダーを蹴り倒した。

「えっ・・・?」

「どうして・・・あのロボットの攻撃はきかなかったのに・・・?」

アーテとクスハはガオガイガーの肉弾戦がきいていることに驚いていた。

「心配させて悪かったな。だが、ガオガイガーにはGストーンが・・・勇気の石がある!

この力があれば奴らゾンダーに融合されることは無い!」

凱が二人に説明をいれる。

その隙をつきEI−02は荷電粒子砲をガオガイガー目掛けて放った。

「プロテクトシェード!」

ガオガイガーは左腕を突き出すと黄色いエネルギーがほとばしる。

膨大な電力はそのまま空間を歪ませ荷電粒子ビームを防ぎそのまま弾き返した。

自らの放った攻撃をその身に受けてEI−02はたじろぐ。

「ブロウクンマグナム!」

EI−02に向かい再びブロウクンマグナムを放った。

ブロウクンマグナムはそのままゾンダーの右腕を吹き飛ばす。

だが、すぐさまにそのボディは元通りに戻っていった。

「くっ・・・ならば!」

それをみた凱は何か意を決すると両手を広げた。

「やめるんじゃ凱!ヘルアンドヘブンはお前にどんな影響を与えるかわからないんじゃぞ!」

通信で獅子王博士の声が聞こえる。

「大丈夫だ父さん。オレを・・・勇者を信じてくれ!」

凱はその言葉を振り切りそのまま両腕にエネルギーを集めていく。

「ヘル!」

右腕に赤い破壊のエネルギー

「アンド」

ガオガイガーを中心に緑色のエネルギーフィールドが発生していく。

「ヘブン!」

左腕に黄色い防御のエネルギーが宿っていった。

「ゲムギルガンゴーグフォ・・・」

凱は呪文を唱えると二つの相反するエネルギーを両手にあわせた。

緑色のエネルギーフィールドがEI−02を包み込む。

「うおおぉぉぉぉぉぉぉ!!」

そのエネルギーフィールドの中を緑色に発光するガオガイガーが突き進んでいった。

膨大なエネルギーに身動きがとれないEI−02はもはやエネルギーの塊とかしたガオガイガーの腕に貫かれる。

「ふんっ!!」

そして、ガオガイガーはその体の中からゾンダーのコアを引きずり出し掲げた。

ガオガイガーの背後で核を抜かれ形成能力を失ったゾンダーが大爆発を起こす。

「終わったの・・・?」

クスハはあまりにも圧倒的な力で勝利を掴んだガオガイガーの姿を呆然と見つめていた。

「ふっ・・・全く出番がないとは流石はスーパーロボットだな」

キョウスケは圧倒的な力で勝利を収めたスーパーロボットの力に感心していた。

「・・・かっ・・・かっこいい!!流石だよ!そうだよ、こうじゃなきゃスーパーロボットてのは!!」

アーテはガオガイガーの強さに感動していた。

そう、これこそが人々の平和を守るために悪と戦うスーパーロボットだ。

圧倒的な力で相手と戦い、自分の死すらも恐れない・・・

これこそが自分の求めし生き様だ。アーテはその姿をガオガイガーに見ていた。

そんな三人の目の前でガオガイガーはゾンダーのコアを見つめていた。

ゾンダーは見る見るうちに形を変えとけた出来損ないのスライムのような姿へとかえる。

「凱、良くやった。そのまま回収し基地に持ち帰るんじゃ」

獅子王博士が通信をいれる。

だが、凱の反応が返ってこない。

「うっ・・・うおぉぉぉぉぉ!!!」

凱は突然、咆哮を放つとそのままそれを握りつぶそうとした。

 

「大変です!凱のアドレナリン数値が急激に上昇!興奮状態になってます」

「なんだと!卯津木くん、凱くんを止めるんだ!」

「はい!凱、目を覚まして戦いは終わったのよ!!」

だが、凱からの反応は返ってこない。

「初のファイナルフュージョンにヘルアンドヘブン・・・流石の凱も耐え切れんかったか・・・」

獅子王博士は残念そうな表情で呟いた。

 

「それを壊しちゃ・・・ダメーーー!!」

突然、緑に発光する飛行物体がガオガイガーに接近する。

その大きさは人と同じ・・・いや、それよりも少し小さかった。

その発光体はガオガイガーの手の上にのると手を上げた。

「クーラティオー!」

そして、呪文を唱えて指から光を放った。

緑色の光はまるで優しさに満ちているようだった。

その光を受けゾンダーは次第にその姿をかえ一人の男へとその姿を戻す。

 

「ゾンダーが人間に・・・」

「凱のアドレナリン値正常に戻っていきます」

「それも・・・あの少年がやったというのか・・・?」

 

その少年・・・緑色に光る発光体はそれを確認するとそのまま飛び去っていった。

 

その光景はアーテは呆然と見詰めていた。

勇者王ガオガイガーとゾンダー・・・そして、緑に光る謎の少年・・・

アーテはまだ、自分がこの地球の命運すらも分ける巨大なうねりに飲み込まれていること知らないでいた・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回予告

ゾンダーを人へと戻した謎の少年は何者なのか?

凱はファイナルフュージョンによりその体を痛め出撃は不可能となる。

問題を抱える中、新たなる侵略者が現れる。

機械帝国ガルファ・・・その侵略に抵抗する為、スーパーロボットが立ち上がる。

そして、新たなる力が再び目覚めの時を迎えた・・・

 

次回

スーパーロボット大戦〜OVER THE GOD〜
第二章     日本激闘編

第三話 星の伝説

地球を護る為、そびえたてディングレイ!